記憶つなぎ、防災リーダーに 土砂災害10年、行動する高校生たち

39人の死者行方不明者を出した伊豆大島の土砂災害から10年を迎えた=中山由美撮影

 伊豆諸島の大島(東京都大島町)で39人の死者・行方不明者が出た土砂災害から、16日で10年。節目の年となる今年の春、当時最大の避難所になった都立大島高校に「防災活動支援隊」が発足した。まだ幼かった10年前の惨状を断片的に覚えている高校生たちが、「経験を引き継ぎ、島の防災リーダーになろう」と立ちあがった。

 「家は全壊、孫2歳……」

 今月5日、支援隊と生徒会のメンバーが教室に集まった。1人がカードを手に、「被害状況」や「家族構成」を読み上げる。避難所運営を想定した図上訓練だ。

 机に広げた紙には、体育館をいくつかの区画に分け、番号をふった図が描かれている。「この家族はどこに配置する?」。隊長の吉岡武佑(たける)さん(3年)が問いかける。生徒たちは受付係や物資係などの役割を分担し、意見を出し合った。

 支援隊は3学年で15人。大…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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