記録的大雨で1人死亡、5人不明 台風2号が梅雨前線に影響

 大型の台風2号や活発化した梅雨前線の影響で3日も午前中を中心に雨が降り続き、各地で記録的な大雨となった。総務省消防庁によると、愛知県で1人の死亡が確認されたほか、和歌山県で2人、静岡県で1人が安否不明になった。台風2号は本州の南を東に進み、3日午後3時に温帯低気圧に変わった。

 消防庁の集計のほかにも、神奈川県と静岡県で各1人の行方が分からなくなっている。

 気象庁によると、1日の降り始めから3日午後5時までの降水量は、静岡県伊豆市浜松市三重県鳥羽市で500ミリを超え、茨城、静岡、愛知、三重、和歌山など8県の23地点で24時間降水量が観測史上最多を更新した。6月としての最多更新は東京都千葉県岐阜県大阪府高知県などを加えた23都府県の167地点だった。

線状降水帯の発生相次ぐ

 2日午前から午後にかけ、高知県や静岡県、愛知県など太平洋側で線状降水帯の発生情報が8回発表された。日本の南の海上を台風が進んだことで、暖かく湿った空気が北上。日本列島に停滞する梅雨前線を刺激し、積乱雲が発生しやすくなったという。

 気象庁は線状降水帯の発生発表を最大30分前倒しする運用を5月25日から始めており、初めて適用されたケースとなった。2日午前8時10分に発表された高知県での線状降水帯は、10分ほど発表が早まったという。

 大雨で道路の冠水や川の増水が相次いだ。愛知県では水没した車に乗っていた豊橋市江島町の会社員、朝倉泰嗣さん(61)の死亡を確認。和歌山県では2人が川に流されたとの情報があり、捜索している。静岡県では土砂崩れで住宅が倒壊するなどして2人が不明になった。

 総務省消防庁によると、3日午後4時時点で神奈川県や沖縄県などで計36人が重軽傷を負い、愛知県や静岡県などの住宅計232棟に被害があった。運転中止が続いていた東海道新幹線は3日正午過ぎ、約22時間ぶりに全線で再開した。

 4日は低気圧が通過する北日…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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