記録的大雪の留萌市で交通マヒ、バスルート変更で日常の足を確保

奈良山雅俊

 記録的な大雪と吹雪に見舞われている北海道留萌市は除排雪が追いつかず、21日も中心市街地は交通マヒの状態が続いた。沿岸バス(本社・羽幌町)は同日、運行ルートを変更して市外からの通院、通学の足を確保した。

 沿岸バスは17日から市内線と増毛、羽幌方面からの郊外線を運休。郊外線は19日から除排雪が進まぬ市街地の手前まで運行を始めたが、ともに「終点」から留萌高校や市立病院までは徒歩で2~3キロ。タクシーも台数を制限しており、留萌高校は18日から20日まで休校せざるを得なかった。

 市立病院には5日ぶりに郊外線のバスが到着した。週3日透析に通う70代の女性は「よかったわ」と杖をついてバスを降りた。前々日は「終点」でバスを降り、介護事業所の車で病院に来たが、透析を終えても暴風雪が収まらず、そのまま病院で一夜を過ごした。

 沿岸バスによると、暴風雪による長期運休は2013年1月に市内線が12日間運休(3~14日)したことがある。当時は9日から運行可能な道だけを通る災害対策便を走らせ、市立病院までのルートを確保した。同社では「年末から2月ならわかるが、12月のこの時期にこんな大雪は聞いたことがない」という。

 この日、中心市街地の道路脇には2~3メートルの雪壁が連なり、車からは店の2階部分が見える程度。道幅も狭く対向車とはすれ違うのがやっとで、あちこちで渋滞がおきていた。夕方から再び暴風雪になり、商店主は「いつまで続くのか。本当に参った」とため息をついた。

 旭川地方気象台によると、留萌市の積雪は21日午後6時現在、90センチ(平年26センチ)。特に18日はドカ雪で午前9時までの12時間降雪量は63センチ、午後8時までの24時間降雪量は78センチと、ともに留萌市の統計開始(1999年)以来、最大となった。大雪は週末まで続く見込みという。(奈良山雅俊)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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