家族の世話や家事を日常的に担う子ども「ヤングケアラー」について、大阪市や市教育委員会、大学教授らでつくるチームは14日、市立中学校の生徒を対象にした調査報告書をまとめた。ヤングケアラーと考えられる子どもは全体の1割近くで、ケアに携わった期間の平均は3年9カ月。ケア時間が長いほど自らを健康と感じる度合い(健康感)が低かったという。
調査は中学1~3年生に対して昨年11月~今年1月に実施。4万5268人から有効回答を得た。
報告書によると、ケアを要する家族の介護や家事手伝いを「している」と答え、ヤングケアラーと考えられる子どもは4133人(9・1%)。ケアする家族が母親の場合は精神疾患などがあるケース、父親の場合はアルコールに依存する傾向があるケースの割合が高かった。ケアの内容では「話し相手」が最も多かったが、精神的に不安定な家族のサポートは、話題や言葉、表情を選びながら行う必要から、「大変な緊張感を伴う」とした。
また、毎日ケアをしている子ども約1400人のうち、1割以上が「1学期に学校を10日以上欠席した」と回答した。1日あたりのケア時間が6時間以上となったケースで、健康感が顕著に低かった。
「酷な状態な子がいる」と指摘
大阪歯科大の浜島淑恵教授は…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル