語り継がれる「杢左エ門の大アカガシ」 有志が山道整備

 南アルプスの山中にある静岡市指定天然記念物「杢左エ門(もくざえもん)の大アカガシ」に続く山道をこのほど、地元の同市葵区水見色(みずみいろ)の有志らが整備した。「神の木」と伝わる巨木を地域のシンボルとして次世代に語り継ぎたい考えだ。

 1962年に市指定天然記念物になった大アカガシは、大山(標高986メートル)の山頂付近に立つ。高さ22・7メートル、幹の直径は2・6メートルもある巨木だ。アカガシは温暖な山地に自生し、樹皮から染料、実からはでんぷんがとれることから多くが伐採され、巨木として残るのは珍しいという。

 郷土誌「水見色の伝説と民話」によると、大山を持つ名主に大アカガシの伐採を命じられた木こりの杢左衛門が、おので幹に切り目を入れた。だが、翌朝には痕が消えて元に戻っていたことから、「神様の木」として名主や村人に伝えた。それ以来、「杢左エ門の大アカガシ」として語り継がれるようになった。

 地元では、幼い頃からこの巨木…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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