警報機鳴る踏切に取り残されたシニアカー 間一髪で女性を救助 

 特急列車が近づく踏切内に取り残されたシニアカー(電動車いす)から80代女性を救出したとして、宮崎県警は22日、同県門川町の無職・横山和宏さん(68)に人命救助功労の県警本部長感謝状を贈った。

 県警日向署によると、事案は11日午前10時45分ごろ、門川町にあるJR日豊線「奥の迫踏切」で発生した。横山さんは当時、近所に住む長男夫婦が飼っている犬の散歩中だった。2日に1度、約1時間かけて散歩するが、「その日は体調が悪くて30分ほどで散歩を切り上げた」。長男宅近くの路上で休んでいると、警報機が鳴り出した。

 「ほら、列車が来るってよ」。そう犬に話しかけ、少し離れた踏切の方にふと目をやると、シニアカーに乗った高齢の女性が線路上で立ち往生していた。

 「これはいかん、とにかく助けんと」。犬のリードを手に大急ぎで踏切内に駆け込んだ。「ばあちゃん、どしたもんね? 乗ってて良いから! このままひっぱり出すよ!」。ぼうぜんとする女性を避難させようとシニアカーを引っ張るが、びくともしない。女性の両脇を抱えて線路外に救出した。その際に横転したシニアカーも線路外に出そうと試みたが、やはり動かない。

 警笛が3、4回鳴り響く。列…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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