議会に届かぬ県民の声 政治系ユーチューバーが味わった「失望感」

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聞き手・加治隼人

 約4万6千人の署名に基づいて提案された県民投票条例案が、26日の鹿児島県議会(定数51)で否決された。

 九州電力川内原子力発電所(同県薩摩川内市)の運転延長について、県民の賛否を直接聞いてほしいという声は、政治に届かなかった。「二者択一では多様な民意を反映できない」などと考えた塩田康一知事も消極的な意見を述べていた。

 県議会の議論や条例案の否決を有権者はどう見たのか。多くの県議らへのインタビュー動画などをネットに配信する「政治系ユーチューバー」の上野康弘さん(40)=鹿児島市=に聞いた。

 ――議長を除く出席議員50人中、野党系会派を中心に計11人が賛成し、自民・公明など計39人が反対して否決されたが、どう思ったか

 毎日傍聴しましたが、とにかく、もったいないなと。私は川内原発の運転延長に中立的な意見ですが、県民投票には賛成でした。4日間の審議を見ても、否決する理由はないと思いました。

 実施に予算約7億円が必要とのことでしたが、非常にコストパフォーマンス(費用対効果)が高いと思いました。「大事なことはみんなで決めよう」という機会が実現すれば、多くの県民が県政の課題に興味を持つきっかけになりえた。ニュースや議会を見て、みんなでチェック機能を果たそうと。そんな波及効果があったはずです。機会損失が大きいと思います。

知事の本当に気持ちは? 「心のこもっていないスピーチ」

 ――民主主義のあり方に関わる話だったと

 民主主義で大事なのは、有権者が自分たちの意思で決めているという「納得感」だと思います。野党系会派や一部の無所属議員は「まずは県民の意向を聞こう」と訴えました。

 県民投票をしたら反原発一色…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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