台風19号の影響で、交通網がストップしたり、ラグビー・ワールドカップ(W杯)の試合が中止になったりした東海地方。主要駅や繁華街、スタジアム周辺などは閑散としていた。
12日に予定されていたニュージーランド―イタリア戦が中止になった豊田スタジアム(愛知県豊田市)の周辺。この日は人通りがほとんどなく、閑散としていた。スタジアムによると、試合開始時刻だった午後1時45分までに、試合の有無を尋ねる問い合わせはなかったという。
東海道新幹線や在来線が止まったJR名古屋駅も、朝から閑散としていた。新幹線の改札口はシャッターが下り、土産店も午前10時で閉まった。
滋賀県から長野県へ向かっていた20代の会社員男性は、朝に運行された新幹線には乗れたが、長野行きの特急の運休で足止めに。姉の結婚に向けた両家の顔合わせに出る予定だった。「やっと休みがとれたんですが……。しょうがないですね。滋賀に戻ります」と肩を落としていた。
北海道深川市の会社員山本雅治さん(50)は3カ月前から予定していた夫婦旅行で名古屋に。予定を早めて11日夜に着いたが、目当ての名古屋城などは閉園。「これから予定を練り直します」と話していた。
大手百貨店が軒並み臨時休業したこともあり、繁華街・栄地区も人や車の通りはまばらだった。
名古屋市の会社員宇野拓也さん(40)は「(店が)もっと開いているかと思った。台風がひどくなる前に帰るしかないですね」と帰路についた。
東京都中野区の大学2年、青木香莉(かおり)さん(19)は、12日の公演が中止になった韓国の男性グループ「SEVENTEEN(セブンティーン)」のコンサートに行く予定だった。せめて友人には会おうと名古屋に来たものの、「おとなしく家にいた方がよかった」と落ち込んでいた。
営業を続けていた量販店も普段より客足が少なかった。中国人の男性(24)は「昨日は混んでいてあまり店内を見られなかったが、今日は昨日の半分以下だ」と買い物袋を両手いっぱいに抱えていた。
観光地として知られる三重県伊勢市の伊勢神宮内宮周辺は、飲食店や土産物店などが軒並み店を閉めていた。内宮も参拝客の受け入れを停止した。
内宮前の「おはらい町」や「おかげ横丁」は車の通りがほとんどなく閑散としていて、人影もまばらだった。おはらい町の東側を流れる五十鈴川は氾濫(はんらん)の恐れがある水位に達しており、濁流が建物の近くまで迫っていた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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