王位戦七番勝負と同一カードに
広瀬章人竜王への挑戦権を争う第32期竜王戦決勝トーナメントは、8月2日に準決勝の豊島将之名人―渡辺明三冠戦、5日に同、永瀬拓矢叡王―木村一基九段戦が行われ、豊島名人と木村九段が勝って挑戦者決定三番勝負へと進みました。豊島名人は本棋戦に第21期から参加し、8回目の決勝トーナメント進出で初の挑決進出。木村九段は11期から参加し、7回目の決勝トーナメント進出で4回目の挑決進出、2005年度の第18期には挑戦権を獲得しています。
両者は現在、第60期王位戦七番勝負でも対戦中で、同一カードの番勝負が時期を重ねて行われることとなりました。酷暑の折、充実度もさることながら、体力、気力も勝敗を左右する重要な要素となりそうです。
王位戦七番勝負、竜王戦挑戦者決定三番勝負を合わせ時系列で並べると、以下となります。王位戦は第2局までが終了(スコアは豊島2―0木村)していますので割愛します。
☆8月8、9日
王位戦七番勝負第3局
福岡市「大濠公園能楽堂」
☆8月13日
竜王戦挑決1
大阪市福島区「関西将棋会館」
☆8月20、21日
王位戦七番勝負第4局
神戸市「中の坊瑞苑」
☆8月23日
竜王戦挑決2
東京都渋谷区「将棋会館」
☆8月27、28日
王位戦七番勝負第5局
徳島市「渭水苑」
☆9月5日
竜王戦挑決3
東京都渋谷区「将棋会館」
☆9月9、10日
王位戦七番勝負第6局
神奈川県秦野市「元湯 陣屋」
☆9月25、26日
王位戦七番勝負第7局
東京都千代田「都市センターホテル」
王位戦が4勝先取、竜王戦挑決が2勝先取で決着のため、王位戦七番勝負は第4局まで、竜王戦のほうは第2局までは必ず指されますが、王位戦第3局と竜王戦挑決第1局、王位戦第4局と竜王戦挑決第2局までの間隔が狭く、前者は中3日、後者は何と中1日となっています。
全体を通して対局場を見てみますと、最初の3局は西日本寄り、8月23日の竜王戦挑決第2局が東京、8月27、28日の王位戦第5局が四国、残りの3局が東京、神奈川となっています。これまでに大勝負、番勝負の経験を積んでいる両者にとって遠征は慣れたものとは思いますが、「西」の豊島名人は短期決着なら木村九段と比較し短い移動で済みそうです。王位戦で0勝2敗とリードを許している「東」の木村九段は、何とか前半を粘って後半勝負に持ち込めば、自身の移動距離は短く、相手の移動距離は長くなります。
充実の両者による灼熱十番勝負。好勝負に期待しましょう。
将棋情報局
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
Leave a Comment