2016年4月の熊本地震で被災し、熊本県内の一部区間で不通となっているJR豊肥線が来月、全線開通する。JR九州は21日、復旧工事を終えた不通区間で初めて列車の試運転をした。
豊肥線は九州を横断して熊本と大分を結ぶ。肥後大津(熊本県大津町)―阿蘇(同県阿蘇市)間約27キロは、地震やその後の大雨で計51カ所にレールの寸断などの被害を受け、不通になっていた。地盤を整える土木工事や線路の敷設などが20日までに完了し、約4年3カ月ぶりにレールを走る音が阿蘇の山あいに響いた。試運転列車は不通区間を3往復し、信号機や遮断機の動作やレールの状態を確認した。
試運転に使われたのは2両編成の147形ディーゼル車。警笛を鳴らしながら田園風景などを走り抜けた。乗務した運転士の市原昌之さん(44)は「立野から赤水の景色と雰囲気が(地震前と比べて)変わったと感じた。お客さんや地域の方々に喜んでいただけるように最後まで準備を怠らずに頑張りたい」と意気込みを語った。22日以降は訓練のための運転を続け、8月8日の全線開通に備える。(大木理恵子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment