豪雨でつぶれたレトロ駅喫茶 ひっそり始めた「其の弐」

 2017年7月の九州北部豪雨で倒壊したJR日田彦山線大行司駅(福岡県東峰村)の喫茶「匙加減(さじかげん)」が近くで営業を再開し、当時のファンらが足を運んでいる。宣伝は一切していないが、人づてに広まり、県外から訪ねてくる人もいるという。

 店名は「匙加減 其(そ)の弐」。店主の自宅納屋で昨年5月に営業を再開した。代行バスの大行司駅近くの国道沿いに、木製の小さな看板と、○と書かれた旗が立つ。○は営業中のサイン。×だったら休みだ。

 看板の矢印に従い、川沿いの細い道を下ると、真新しい板張りの喫茶店があった。自然のまま曲がった木の柱、むき出しの梁(はり)。アンティーク調の椅子とテーブルが並び、古びた時計や、アール・ヌーボーの画家ミュシャのポスターが壁を彩る。奥は壁がなく、国道の土台の石積みがむき出しに。村特産の小石原焼の器や食品の販売コーナーもある。

 店主は井上佳子さん(51)。…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment