伊藤秀樹
熊本県を中心に大きな被害が出た昨年7月の記録的豪雨で被災し、全線運休が続く第三セクターのくま川鉄道(本社・熊本県人吉市)は29日、肥後西村(にしのむら、錦町)―湯前(ゆのまえ、湯前町)の18・9キロで11月28日から運行を再開すると発表した。
一方、広範囲に土砂が流入し、国登録有形文化財の球磨川第四橋梁(きょうりょう)が流失するなどした人吉温泉(人吉市)―肥後西村の5・9キロの復旧時期は未定。バスによる代替輸送は、部分運行再開後もこの区間で継続する。
くま川鉄道は、国が復旧費の97・5%を実質的に負担する「特定大規模災害等鉄道施設災害復旧事業」の活用をめざす。事業の条件である、自治体が鉄道施設を保有して運行は鉄道会社が担う「上下分離方式」の導入は3月に決まっている。永江友二社長は取材に「皆様のご支援のおかげでようやく部分運行再開が決まり、大変うれしい。全線復旧に向けて頑張りたい」と語った。(伊藤秀樹)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル