記録的な豪雨となった秋田県では15日、各地で川が氾濫(はんらん)し、住宅への浸水が相次いでいる。朝日新聞が各消防本部などに取材したところ、15日午後10時半現在、死者や重傷者の情報は入っていないが、消防が河川の氾濫で孤立した住民の救助などにあたっている。周辺の道路が冠水し、救急搬送の受け入れを停止した病院もある。
五城目町などによると、同町では馬場目川など複数の川が氾濫し、住宅331棟で浸水被害が発生。消防がボートを出して住民の救助活動にあたっている。
男鹿地区消防本部管内では床下・床上浸水が19棟。住民ら計12人をボートで救出した。
能代消防署管内では浸水した住宅は35棟で、救助活動にあたっているという。
また、旭川ダムで緊急放流が行われ、中心部を流れる旭川に氾濫のおそれがある秋田市では、市消防本部に119番通報が殺到しているという。市防災安全対策課は、市内で浸水した住宅の数について、午後11時半時点で「集計中」としている。市内では夜にかけて避難者が増え、日中は59カ所開設していた避難所の数をさらに増やしている。全体の避難者の数についても、正確に把握しきれていないという。
秋田市内では、病院やホテルなどにも影響や被害が出ている。
秋田大学医学部付属病院は、周辺の道路が冠水したため、救急搬送の受け入れを停止している。病院の広報担当者は「救急車も通れず、病院のスタッフも来られない状況。せめて病棟患者だけは対応しようと救急受け入れを停止している」と話す。再開のめどは立っていない。
市中心部のあるホテルは、午後9時ごろから浸水。午後11時現在も水の流入が続いている。また、市内の「あさひタクシー」によると、同社の車両4台が水没し、午後8時半から営業をやめているという。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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