豪雨災害の流木アート 悲しい思い出に「異なる見方を」

 3年前の九州北部豪雨で大量に発生した流木を使った芸術の作品展が、福岡県朝倉市牛鶴のギャラリー「cobaco」で開かれている。流木は、河川をせきとめて氾濫(はんらん)させ家屋を損壊させるなどの悲しみをもたらしたが、芸術によって異なった見方を与えたいという試みだ。

 展示室の壁にかかる作品「雨のゑりもく」は、無数の小さな木片をモザイク状に組み合わせた。中央付近には、上から下までギザギザに切り裂いたような亀裂が入っている。

 作者は太宰府市の芸術家山口貴一さん(36)。一粒ずつ落ちる雨が合わさって豪雨となったあの日の出来事、無数の流木が折り重なり積み上がったあの情景を、一つ一つの木片に重ねて表した。亀裂は朝倉市の降水量を表すグラフの形になぞらえたという。

 山口さんは2017年7月6日未明、激しい雨音で目を覚まし、水位を増していく自宅前の川を気にしながら朝を迎えた。

 やがて明らかになった朝倉市や…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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