その上で被害防止の確実性を担保するため、治水の選択肢からダムを外すことはできない、と判断した経緯に言及。有識者の意見を踏まえて流水型ダムとの結論にたどり着いたとし、「平時には流れを止めずに清流を守り、洪水時には確実に水をためる『流水型のダム』を(治水策に)加えることが、『現在の民意』に応える唯一の選択肢だと確信するに至った」と説明した。ダム構造などについての具体的な説明はなかった。 蒲島氏はさらに「命と環境の両立」を目指す「緑の流域治水」を理念として掲げ、国に環境影響評価(アセスメント)の実施を求めることも表明。「県や流域市町村、住民が一体となって、事業の方向性や進捗(しんちょく)を確認していく仕組みを構築していく」との考えを示した。20日、赤羽一嘉国土交通相と会談し、治水の方向性について説明する。 球磨川では過去に相次いだ水害を受け、国が川辺川ダム計画を発表。だが流域で賛否が交錯し、09年に当時の民主党政権が中止を表明。ダムの代替案が費用や工期の面でまとまらないうちに今回の豪雨災害が発生した。 (古川努)
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