豪雨被害深刻…35年愛されたファミレスも閉店 千葉・茂原(産経新聞)

 先月の記録的大雨から1カ月となった25日、千葉県茂原市の災害対策本部会議が開かれ、同市の商工業被害額が約11億8500万円と報告された。地域で35年親しまれた同市八千代のファミリーレストラン「デニーズ茂原店」は、大雨による浸水の影響で閉店した。大きな改装が必要で、休業を余儀なくされる店舗は多い。地域経済への影響が懸念される。

 ■「地域のランドマーク…残念」

 「浸水で一切の備品や器具が使用不可能になり、閉店を決めました」。茂原店の閉店について、デニーズを展開するセブン&アイ・フードシステムズ経営企画室はそう説明した。同社によると、約1メートル50センチの床上浸水があった。先月25日は、午前11時には従業員と客が避難したという。

 「自治会の会合で使ったり、地域のランドマーク的存在だったので閉店は残念」と和菓子店「菓匠美松」の職人、南舘尚さん(50)は言う。同店やデニーズは交通量の多い「八千代中央通り」沿いにある。いすみ市や勝浦市方面からも買い物客が車で来るという。南舘さんの和菓子店も約1メートル60センチ床上浸水し、ようやく仮営業を始めたばかり。「デニーズのような大きな店の閉店で人の流れが変わらなければいいが」と心配する。

 ■ココスは未定、靴センターや青山は再開へ

 「八千代中央通り」沿いには、人気チェーン店が並ぶ。近くを流れる一宮川の氾濫などで、通り沿いの店舗は浸水被害を受けた。

 ファミレス「ココス茂原八千代店」は76センチの床上浸水があった。ココスを展開するゼンショーホールディングス広報室によると、厨房(ちゅうぼう)機器の使用が不可能で営業再開は未定。「東京靴流通センター茂原八千代店」は床上約50センチの浸水があり、商品の約8割に当たる約1万1千足が駄目になった。運営するチヨダ店舗開発部は「床や壁を貼り替え、エアコンを取り換えたり、店内の消毒で再開に1カ月以上かかることになった」。再開は今月29日の予定だ。

 「洋服の青山茂原店」は床上約50センチの被害があり、商品に影響が出た。「洋服の青山」を展開する青山商事総合企画部は「営業再開は来月中旬以降」。

 市によると、早野、高師、茂原地区の多くの商業施設でも浸水被害があった。商工会議所を中心に被害の調査を進めている。

【関連記事】


Source : 国内 – Yahoo!ニュース

Japonologie:
Leave a Comment