聞き手・佐々木凌
日本海側を中心に各地で大雪による被害が相次いでいる。17日からの大雪では、新潟県で車両の立ち往生が発生した。気象庁は、26日にかけてふたたび広い範囲で大雪になる恐れがあるとして、注意を呼びかけている。三重大の立花義裕教授(気象学)によると、こうした大雪は、温暖化が影響していると考えられるという。「温暖化」と「雪」。相反するようにも思えるこの二つがどう関係しているのか、解説してもらった。
各地で大雪をもたらしているのは、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)と考えられます。シベリアからの寒波が、朝鮮半島北部の山脈で二つに分かれ、日本海付近で合流してぶつかることによって、日本海を横断する帯状の雪雲ができる現象です。集中豪雨をもたらす線状降水帯と似ていることから、「線状降雪帯」とも呼んでいます。
ただし、これは必ずできるわけではありません。影響するのが、寒気と日本海の水温との差です。差が大きいほど、つまり寒気が寒く日本海が暖かいほど発達します。
まず海水温ですが、今夏は記録的猛暑でした。冷めにくいため、今年の12月の温度は平年よりも高くなっています。
加えて、日本周辺、特に対馬…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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