財務省も警戒する「MMT」とは…?政策コンサルタントが徹底解説!(TOKYO MX)

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。 5月13日(月)放送の【オピニオンCROSS neo】のコーナーでは、政策コンサルタントの室伏謙一さんが新たな経済理論「MMT」について取り上げました。

◆財務大臣、日銀総裁は批判的見解

政府が膨大な借金を抱えても問題ないと説く、新しい経済理論「MMT」をめぐって、政府関係者の間で議論が起こっています。アメリカの経済学者が提唱したこの理論は、「Modern Monetary Theory(現代金融理論)」の各頭文字をとって「MMT」と呼ばれています。すでに麻生財務大臣や黒田日銀総裁もこれに対して批判的な見解を示していますが、一方でその可能性を検討する動きもあり、財政再建を目指す財務省も警戒感をあらわにしています。

政策コンサルタントの室伏謙一さんは、「最も簡単なMMTの理解」として、次の4点を挙げます。

1.日米英のように自国通貨を発行できる政府は債務不履行をしない
2.政府はいくらでも好きなだけ支出できる(変動相場制の場合)
3.財源は心配無用
4.供給に制約があると、ほしい物が買えなくなるので困る

◆「基本的なところは正しい」

室伏さんは「事実、政府の累積債務の増加で、国債金利は上がるどころか、世界最低水準で推移しています」と指摘。1990年の日本政府の累積債務は約200億円で、当時の長期国債金利は約6%。2017年は累積債務が約1100億円もあるのにもかかわらず、同金利は0%に近いことを挙げます。「つまり、現象面だけを見ると、MMTの基本的なところは正しいことになるわけです」。

さらに個別のMMT批判についても反論しました。「たとえば、財政赤字が拡大すると、需要過剰でインフレになるという批判があります。しかし今の日本はデフレ状況を呈しているので、財政赤字が拡大されればインフレを招くというのであれば、逆に言えば、財政赤字を縮小するとデフレを招くことになります」

◆「法人税率の引き上げを」

また、財政規律をゆるめて財政赤字の拡大を認めたら、高インフレになっても、政府は国民が嫌がる歳出削減や増税を決断できないという批判についても「この批判は、国会が予算を決める『財政民主主義(憲法83条)』の否定につながります。過去20年間、少なくとも日本では、財政赤字を拡大し過ぎて、高インフレが止まらないなどという事態に陥ったことはありません」と続けます。

“政府がこのまま財政赤字を増やせば、企業が内部留保を止めて、増益分を社員に給料で還元する流れは本当にできるのか”という疑問には「法人税率の引き上げ」という、政府の政策とは正反対の主張を展開。「法人税率は企業収益に対してかかるものなので、まず企業は社員の給料を増やして、収益を減らせばいいんです。企業に内部留保させずに、お金をどんどん使わせるインセンティブとして、法人税率を上げればいいんですよ」と提言します。

「MMT」の是非については意見が分かれるとみられますが、皆さんはどう思いましたか?

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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