資本主義は「もう限界」コロナに地球破壊、立て普通の人

 頻発する異常気象や猛威をふるう新型コロナウイルス……。地球環境の異変が世界中の人々を苦しめています。経済思想家で大阪市立大学准教授の斎藤幸平さん(34)は、危機を乗り越えるためには、無限の経済成長を求める資本主義システムでは限界があると、最新著「人新世の『資本論』」で指摘しました。環境保全と経済成長は両立できないのでしょうか。話を聞きました。

 ――書名にある「人新世」とはなんですか?

 人間の経済活動が地球環境を徹底的に破壊する、「人新世」と呼ばれる年代に突入した、と言われています。地表はビルや工場、道路、農地など人類の痕跡が覆い尽くし、海洋にはプラスチックが大量に浮遊し、大気中の二酸化炭素も激増しています。この状況を新しい地質年代として呼ぶことが提案されています。その破滅的な影響は、修復困難なほど大きくなっています。そのひとつが気候変動です。

 ――毎年のように異常気象による災害が起き、気候変動の影響が指摘されていますね。

「犠牲になっているのは、環境だけでなく、労働者である私たち自身でもある」。大転換となる資本主義システムの見直しは、可能なのでしょうか。「人新世の『資本論』」の斎藤さんが論じます。

 日本のような先進国でもスーパ…

2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment