赤字の木次線、展覧会で盛り上げたい スイッチバックのジオラマも

榊原織和

 中国山地を縦断するJR木次線(松江市広島県庄原市)は、利用客低迷により廃線も取りざたされている。そんなローカル線を盛り上げようと、鉄道漫画を集めた展覧会が沿線の島根県奥出雲町で開催中だ。木次線にある「スイッチバック」をこよなく愛する東京の漫画編集者が企画した。

 奥出雲町の奥出雲鉄の彫刻美術館で今月23日に開幕したのは、「鉄道マンガ展@奥出雲」。「鉄子の旅」「終電ちゃん」「カレチ」など、鉄道をテーマにした漫画約20作をパネル展示している。木次線を描いた漫画も多い。

 企画したのは、小学館で約30年、漫画編集に携わり、現在はフリーランスの漫画編集者・江上英樹さん(63)。筋金入りの鉄道好きで、特に急勾配を列車が進行方向を反転させながら進むスイッチバックに愛情を注ぐ。

 国内でも珍しい3段式スイッチバックがある木次線が廃線の「危機」にあると聞き、存続に向けてなにか貢献できないかと思いついたのがマンガ展の開催だった。

 会場には、江上さん自作の木次線スイッチバックの特大ジオラマも展示。江上さんは「ジオラマを見て木次線に乗り、本物のスイッチバックも体験してほしい。木次線とセットで展覧会を楽しんでもらえたら」と話す。

 「鉄道マンガ展@奥出雲」は11月23日まで。(榊原織和)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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