森下裕介
学校法人森友学園(大阪市)をめぐる財務省の公文書改ざんに関与させられ、自死した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54)の公務災害認定に関する文書について、人事院が一部不開示とした決定を違法と認め、取り消したことがわかった。文書を開示請求している俊夫さんの妻・雅子さん(50)の代理人弁護士が5日、明らかにした。
人事院は2019年12月、俊夫さんがうつ病を発症するまでの経緯や、亡くなる直前の業務内容などが記された部分について、具体的な理由を説明せずに不開示とした。不服とした雅子さんが審査請求したところ、総務省の情報公開・個人情報保護審査会が今年9月、不開示にする根拠の記載が「皆無で違法」とし、人事院の決定を取り消すよう答申していた。
答申を受けて再検討した人事院は、10月29日付の裁決書で「どのような理由で不開示となるのか十分に知らせず、審査請求での具体的な主張を困難にさせている」と違法性を認め、決定を取り消した。人事院は取材に対し「(開示するかどうかは)今後検討する」とした。雅子さんの代理人弁護士は「早急に文書を全面開示すべきだ」と話した。(森下裕介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル