北海道東部の太平洋沿岸の広い範囲で9月中旬以降、赤潮が原因とみられるサケやウニなどの大量死が発生している問題で、北海道大学の研究グループが、赤潮を引き起こす植物プランクトンがロシア方面から親潮(千島海流)に乗って南下してきた可能性を示す分析結果を発表した。9月中旬~10月にプランクトンが増殖し、沿岸に沿って南下したことが明らかになった。
分析したのは、北大水産学部の飯田高大助教(衛星海洋学)と、北大大学院水産科学研究院の芳村毅准教授(海洋化学)らの研究グループ。10月5~13日、水産学部付属練習船うしお丸で北海道東部の厚岸町の厚岸湾沖合を調査した。帯状の赤潮を観測し、沖合2~20キロの約30カ所で塩分濃度、水温、流れの向きなどを測定した。
その結果、塩分濃度や水温から親潮の特徴を示すことがわかった。親潮はロシアから千島列島に沿って南下し、北海道から東北沖に達する寒流で、東シナ海を北上して日本の南岸を沿って流れる黒潮に比べて、塩分濃度や水温が低い。
また、宇宙航空研究開発機構…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル