61次夏隊の日本帰国も間近になった。2020年2月4日に昭和基地を離れて、観測船しらせで海洋観測をして3月下旬に豪州到着。隊員は下船して飛行機で帰国、という例年通りの予定だった。
だが、今回は違った。19年11月の日本出発後に新型コロナウイルスの感染が世界中に広がったからだ。夏隊は翌年3月19日にシドニー到着予定だったが、その直前、豪州政府は入国者の14日間の隔離や観光船の寄港禁止を発表。20日から「ロックダウン」で、外国人は入国禁止となる動きもあった。
国立極地研究所(東京都立川市)など国内関係者は、昭和基地にいる私の想像以上にピリピリしていた。豪州の地を踏まずに船から空港へ直行の形を考えていたが、「公式発表以外のことは書かないでください」と連絡が来た。私は18日、「61次夏隊と60次越冬隊の帰国が2日早まり、20日に成田空港着となります。しらせは19日豪州シドニー港へ、隊員は船からバスに乗り換えて空港へ直行!」とだけ、コロナに一切触れずにツイートした。
コロナで情勢が急変する中…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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