足並みそろえた出航判断、事故会社は離脱 ウトロ漁港小型船クルーズ

 北海道・知床半島クルーズの拠点北海道斜里町のウトロ漁港では、26人を乗せて消息を絶った観光船「KAZUⅠ(カズワン)」を運航する「知床遊覧船」を含む4社が、2000年前後から小型観光船を運航してきた。各社は不測の事態に備えるため、同時期に運航するなどで連携。だが約5年前から、その関係性に変化が生じ始めたという。

 「天気が悪ければ『今日は出航やめよう』と呼びかけ合う。事故防止のため連絡は密にしてきた」。観光船「ドルフィン」の運航会社の菅原浩也社長(67)はそう語る。

 各社は、海上運送法に基づいて、事業者が国土交通省に届け出る「安全管理規程」も同一の内容で提出。安全を確保するための方針や管理体制など、同じ基準を共有してきた。

 運航の可否は、風速や波の高さ、海上での視界といった気象条件が左右する。各社は前夜の天気予報のほか、▽当日朝に代表して1社が出航し、港から北東約4キロの海上を確認する▽遠い地点の天気は操業中の漁師に尋ねる、などの方法で集めた情報で判断。おおよそ「風速8メートル以上、波の高さ1・5メートル以上」が確認される場合は、一致して運航を取りやめていたという。

 しかし、知床遊覧船は201…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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