栃木県足利市で21日から続く山火事は7日目の27日、火勢が弱まり、山中から上がる煙は減った。焼失面積も前日までの約106ヘクタールと変わらず、延焼はほぼ収まった。市は28日から消火に当たる人員を1・5倍に増やして、人海戦術で残り火を処理する方針だ。
この日も自衛隊や自治体の防災ヘリ計15機が上空から放水し、地上からも消防隊員ら約180人が消火に当たった。一部地域では消防隊員が山に入り、背負ったタンクから水をかけて火だねを消し止めていった。周辺の305世帯に出している避難勧告については、市は安全が確認できるまで当面維持する。
市によると、23日には強風で延焼が広がったが、25日からは消火活動が火勢を押し返している状態。和泉聡市長は「(週明けの)3月1日には鎮圧状態にしたい。その後、残り火を処理して1週間ほどで鎮火を宣言したい」と語った。
27日昼ごろ、現場付近にドローンが飛ばされていると市に連絡があり、約1時間にわたってヘリの飛行が中断したという。市側は「消火活動の妨げとなるので飛ばさないでほしい」と訴えている。(根岸敦生)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル