昨年12月に東京都中野区で発生した強盗傷害事件の容疑者が今月20日に足立区内で見つかった際に脇にあったレンタカーが、前日19日に狛江市で発生した強盗殺人事件の現場周辺を走っていた不審なレンタカーと一致したことが、捜査関係者への取材でわかった。この男と大塩さんの事件との関連は現時点で分かっていないが、警視庁はつながりがないかを慎重に調べる。
足立区内で20日にみつかったのは、金沢市末町の職業不詳、永田陸人容疑者(21)。20日午後1時半ごろ、東京都足立区の路上で行ったり来たりしているレンタカーがあると近隣住民から110番通報があり、駆けつけた警察官がレンタカーの脇にいた永田容疑者に職務質問。昨年12月に東京都中野区内で約3千万円が奪われたとされる強盗傷害事件の容疑者の一人だとわかり、翌21日未明に逮捕した。
捜査関係者によると、この際のレンタカーが、通報前日の19日に狛江市の大塩衣与さん(90)が自宅で襲われた強盗殺人事件の現場近くにいた不審な2台のレンタカーの1台とナンバーなどが一致した。
2台のレンタカーは事件前後に大塩さん宅の周辺の防犯カメラに映っており、うち1台は事件後に現場から数百メートル離れたコインパーキングに乗り捨てられていた。警視庁が行方を追っていたもう1台が、足立区内で見つかったレンタカーだった。
永田容疑者は、このレンタカーは自分が乗っていた車だと認めているという。この車の中から見つかった携帯電話を警視庁が解析した結果、大塩さんが襲われた前日の18日のメッセージに「狛江市」という地名や時間が記されていた。
永田容疑者はこの携帯電話について「俺のものではない」と説明しているとされる。大塩さん宅は複数の部屋が物色されていたが、捜査関係者によると、現時点では永田容疑者が侵入した形跡は見つかっていないという。
大塩さん宅の住所は千葉県内で12日に発生した強盗致傷事件の容疑者の携帯電話にも残されており、警視庁は背後関係の調べを進める。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル