車の整備士からスタバ焙煎士、今はビール造り 独立したくて歩んだ道

 整備士、焙煎(ばいせん)士、そして醸造家。全て1人の男性が経験してきた職業だ。

 渡辺仁史さん(36)は昨夏、自ら醸造したクラフトビールを提供する店「OHLOY STORE(オーロイストア)」(高松市内町)をオープンさせた。

 香川県坂出市出身。地元の高校を卒業後、車の整備士になるために専門学校に通い、就職した。いずれは車関係の仕事で独立することが目標だった。

 しかし、「どんな車でも直せる」と自信がついた25歳のころ、この業界は自分に合わないと感じるようになった。

 そんな時、スターバックスコーヒーに関するビジネス書を読んだ。「面白いことをやっている」と思った。たまたま社員募集をしていたので応募し、2012年に入社した。

社内公募は狭き門、整備士の経験が生きた

 香川県内の店舗で働いて5年ほど経ったころ、焙煎所を併設した高級店「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」で働く焙煎士の社内公募があった。

 世界展開するスタバで日本初の体験型店舗。選ばれれば米国での10カ月の研修を受け、中目黒の新店舗で働ける。「コーヒーで独立したい、一度は香川から出なければ」と考えていた渡辺さんにとって絶好のチャンス。迷わず手を挙げた。

 全国で5人の狭き門だったが…

この記事は有料記事です。残り787文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment