2018年に車を急発進させ通行人をはねて死亡させたなどとして、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)などの罪に問われた元東京地検特捜部長で弁護士の石川達紘(たつひろ)被告(81)の判決公判が15日、東京地裁(三上潤裁判長)であった。地裁は「被告が誤ってアクセルペダルを踏み込んだ」と認定し、禁錮3年執行猶予5年(求刑・禁錮3年)を言い渡した。
弁護側は「アクセルペダルを踏んでいないのに車が暴走した」と車の不具合が原因として無罪を主張していた。判決は、アクセルペダルの裏側に踏み込んだ痕跡があり、車の操作状況を示すレコーダーにもアクセルペダルを踏んだ記録があると指摘。「車の不具合が存在した現実的可能性は見当たらない」と認め、弁護側の主張を退けた。
一方で「車が不意に発進し相当ろうばいした。過失が特段悪質とはいえない」と執行猶予を付けた。(根津弥)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル