新型コロナウイルスワクチンの業務委託費をめぐる詐欺事件で、近畿日本ツーリストは9日、高浦雅彦社長が責任をとって辞任すると発表した。高浦氏は会見で「再発防止の道筋ができ、けじめを付けるため」と述べた。後任には近畿日本ツーリストブループラネット社長の瓜生修一氏が9月1日付で就く。
取締役や監査役ら13人を報酬の一部を自主返納としたほか、社員37人を処分した。親会社のKNT―CTホールディングスの米田昭正社長ら3人も報酬を一部返納するとした。
近ツーでは、ワクチン接種などのコールセンターの業務委託費を過大請求したとして、関西法人MICE支店(大阪市浪速区)の元支店長や静岡支店の社員ら計4人が大阪府警に詐欺容疑で逮捕されている。
近ツーによると、過大請求があったのは9日時点で最大50自治体、9億円。現在も調査が続いている。社外取締役や外部有識者による調査委員会による調査報告書を公表した。(高橋豪)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル