近鉄グループホールディングス(HD)は12日、傘下の近畿日本鉄道で運賃値上げの検討を始めたと発表した。新型コロナウイルス感染拡大による運輸収入の低迷に対応するためで、業績が苦しい他の鉄道各社にも動きが広がる可能性がある。運転本数の削減などダイヤの見直しも検討する。 大阪市内で記者会見した近鉄グループHDの安本幸泰副社長は「コスト削減や増収策を進めた上で、利益の確保が困難な場合に備え、運賃制度の(見直しの)研究を開始した」と話した。値上げ幅や対象となる路線などは、今後検討する考えを示した。 また安本氏は鉄道事業の増収策として利用状況に応じたダイヤ変更も検討しているとした。乗客者数が少ない時間帯の本数削減などを視野に入れている。終電の繰り上げについては「検討していない」と話した。 近鉄は大阪や名古屋、京都などの都市部に加え、三重県の伊勢志摩方面へも路線網を持つ。新型コロナで特急列車中心に利用が減少しており、抜本的な構造改革が必要と判断した。 近鉄グループHDが12日発表した令和2年9月中間連結決算は最終損益が314億円の赤字(前年同期は210億円の黒字)で赤字幅は中間決算として最大だった。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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