花房吾早子
今月は、多様な性のあり方を祝福する「プライド月間」。大阪市阿倍野区の近鉄大阪阿部野橋駅では17日、性別の枠を超えて自分らしい服装で歩くファッションショーが開かれた。
会場は、駅の4番線に停車した列車の車内。6両のうち1両を楽屋に、残り5両をランウェーにした。性的マイノリティーら26人がモデルとなり、全長約100メートルの通路を歩いた。両端の座席からは約170人が見守った。
堺市の小学校教諭、服部唯さん(38)もモデルを務めた。生まれた時は男性。昨年7月、性別適合手術を受けた。今は「どちらかと言えば女性寄りだけど、男か女かのどちらかを選びたくない」。
当初は観客として参加する予定だったが、友人から誘われ、出演を決めた。「性別で悩んでいる子どもたちに、『こんな大人もいるなら自分も大丈夫』と思ってほしい」と考えた。
着たい服を着て、堂々とランウェーを歩ききった。「『自分で何でも決めていいんだよ』と伝わったかな」
主催は、堺市で会社を経営する山本超基(まさき)さん(49)。昨年11月、商品を出展した催しで近鉄のグループ会社の社員と知り合い、列車内でのショーが実現した。「これを見た多くの人に、『自分も性的マイノリティーの支援者です』と声を上げてほしい」と話している。(花房吾早子)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル