戦国武将・明智光秀ゆかりの地、京都府福知山市が31日まで、クラウドファンディング(CF)型のふるさと納税を募っている。寄付した人は「明智光秀×福知山サポーター」と認定し、特典として「謀反に関する大切なお知らせ」というはがきを届けている。市は寄付総額1(い)1(い)1(ひと)3(み)万2(つ)1(ひ)10(で)円(良い人 光秀)を目標に掲げており、本能寺の変で織田信長を討った「逆臣」というイメージの払拭(ふっしょく)も狙う。
今年のNHK大河ドラマは、光秀が主人公の「麒麟(きりん)がくる」。光秀ゆかりの市にとって「悲願」だった。だが、新型コロナウイルスの影響で放送が休止されるなど試練が続く。市は「コロナが落ち着き、麒麟がくるような平穏な世の中になったら訪れてほしい」として、今回の企画を決めた。
特典のはがき「謀反に関する大切なお知らせ」は、市が5月に実施した「本能寺の変」の原因を巡るアンケートで、協力者に抽選で贈ったもの。公共料金の通知はがきのように三つ折りにして圧着しており、はがすと、謀反の呼びかけが記されている。ただ、倍率は240倍に上ったため、「何らかの方法で手に入れられないか」という問い合わせが相次いでいた。
7月に募集を始め、2日で3(み)2(つ)1(ひ)万10(で)00円(光秀)を達成。その3日後に5(ゴー)5(ゴー)3(み)万2(つ)1(ひ)10(で)円(ゴーゴー 光秀)に達した。最終目標として、1(い)1(い)1(ひと)3(み)万2(つ)1(ひ)10(で)円(良い人 光秀)を掲げている。光秀は福知山城を築き、由良川に堤防を整備するなど善政を敷いたとして領民に慕われたといい、市の担当者は「最終目標金額を達成し、光秀の功績をもっと広めたい」と意気込んでいる。
寄付は1986年、福知山城を再建した際「瓦一枚運動」として市民が寄付をした金額と同じ1口3千円から。全員にはがき「謀反に関する大切なお知らせ」が届けられるほか、福知山城や福知山光秀ミュージアムの無料入場券も贈られる。29日午後4時現在の寄付総額は1094万2137円。(横山健彦)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル