迷惑行為の多発で「憩いの場」閉鎖に 諦め・怒り・不安…見えぬ出口

 「市民の憩いの場」として設けられた一角が、閉鎖される事態が1カ月以上続いている。札幌中心部に広がる地下空間だ。迷惑行為の多発が理由で、逮捕者も出ている。何が起きているのか。札幌にゴールデンウィーク明けに赴任した記者2人が現場を取材した。

 「終日閉鎖」

 「防犯カメラ作動中」

 5月12日、札幌中心部にある市営地下鉄「大通駅」のコンコースの一角は、この日もベルトパーティションで囲まれていた。内側には四つのテーブルやイスが備えられているようだが、全てカーテンで覆われている。

 付近は警備員や駅係員らがかわるがわる行き交い、「飲酒・喫煙・大声禁止」を訴えるポスター類が貼られていた。

 数えるとざっと40枚超。「物々しい……」。札幌に転勤したての記者2人には、異様な光景に映った。

 大通駅は3路線が乗り入れ、「時計台」「テレビ塔」の名所も近い交通の要所だ。閉鎖された一角は、休憩や待ち合わせができる「憩いの場」として2015年に誕生した。

 市によると、一角を含めコンコースの整備には約22億円かけており、混雑解消や見通しの確保など、安全上の目的もあるという。

 ところが、この地下広場で迷惑行為が相次ぐようになった。▽大声で騒ぐ▽通行人に声をかける▽喫煙といったものだ。

閉鎖後もトラブルは絶えず、付近ではナタを持った男がベンチを壊す事件も発生。記者の取材中にも女性がトラブルに巻き込まれました。市民の受け止め、今後の見通しを紹介します。

車いすの乗降補助に影響も…警備費用は月300万

 市によると、昨年12月下旬…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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