筒井さんが主演する深田晃司監督の「よこがお」は、朝日新聞に掲載された1枚の写真から生まれた。2016年、2人が携わった前作「淵に立つ」の際、紙面に掲載した彼女の横顔の写真を深田監督が見て、この緊張感あふれる物語を発想したのだという。
「『淵に立つ』が終わって、『もう深田監督に追い込まれずに済む』とホッとしていたんです。でも、またちょうど『追い込まれたい』という衝動が起こってきたところでした」
「淵に立つ」で演じた中年女性は、自宅に居候する夫の旧友に心を奪われていく。そんな時に一人娘が襲われる事件が起きる。どうやら当の旧友に襲われたらしい。極めてハードな作品だった。「よこがお」はそれに劣らず、とんでもない目に遭わされる。肉体的な暴力でない分、スリラーとしての純度が高まった。
「『淵に立つ』でカンヌ映画祭に行った時に、深田監督とは『これがゴールじゃないよね』という雰囲気になっていたので、『次があるかもしれない』と期待していました。だから、とてもうれしかったです」
「淵に立つ」で筒井さんは、最…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル