来年度に始める大学入学共通テストで導入を予定していた英語の民間試験について、政府は土壇場で方針を転換した。萩生田光一文部科学相による問題発言と閣僚の連続辞任という負の連鎖に見舞われた官邸は、1週間余りで教育の目玉政策の変更に追い込まれた。
7日夜、国会内。野党が開いた大学入学共通テストの課題をめぐる勉強会に参加した高校2年生の女子生徒(16)は「受験を控えたこの時期にこんな状態なのは、幼稚な言葉ですが、いや」と訴えた。「ちゃんと私たちのことを考えたのかなって。振り回さないでほしい」とも語った。
政府が英語民間試験の見送りを決めた背景には、批判が広がる世論への恐れがあった。10月29日午後5時、首相官邸。まだ決断を下していなかった菅義偉官房長官は、政府の会議への出席で駆けつけた萩生田氏の姿をみてこう漏らしていた。「このまま突っ込んでも延期しても大変だな」
発端は24日夜のBS番組だっ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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