古畑航希
福岡県中間市の双葉保育園で男児が送迎バスに閉じ込められ、死亡した事故から29日で1カ月。亡くなった倉掛冬生ちゃん(当時5)を追悼するため、地域の有志が花火を打ち上げる準備を進めている。遺族側の許可を得たうえで募金活動を行っており、今後はクラウドファンディングの実施も検討している。
中間市に近い直方市で花屋を営む佐々木浩代さん(47)が発起人となり、冬生ちゃんを悼み、遺族や園の子どもたちを励まそうと企画。客や園の保護者らに賛同が広がった。現在は中間市の商店など10店舗が参加し、募金を受け付けている。花火の実施時期は未定で、集まった資金は花火以外には使わないという。
佐々木さんは「冬生ちゃんや園児らのため、何かできることをしたいと思った」と話す。泣きながら震える手でお金を募金箱に入れてくれた人や、メッセージを添えて募金に応じてくれた人もいたという。
寄付するため28日に佐々木さんの店を訪れた女性は、双葉保育園の保護者という。「うちの子も当日、冬生ちゃんと同じバスに乗っていた。もし自分の子が後部座席で寝ていて気づかれなかったらどうなっていたのか、と思うと許せない」と話した。(古畑航希)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル