東京・歌舞伎座で1日、「八月花形歌舞伎」が開幕し、約5カ月ぶりに公演が再開された。新型コロナウイルスの影響で歌舞伎は3月から全国で中止されていた。多くのファンが来場したが、感染が拡大する中、厳重な感染防止対策に従っての観劇となった。
1部「連獅子」では片岡愛之助さんと中村壱太郎(かずたろう)さんが観客との距離をとるため、通常よりも舞台の奥で勇壮な獅子の舞を披露。長唄と三味線は8人ずつを5人ずつに減らし、唄方と演奏家は特製の黒いマスクを着用した。大向こうのかけ声も禁止された。橋本芳孝支配人は「安全対策に万全を期したい」と話した。
公演は1演目ずつの4部制で、各部の終演ごとに観客と俳優・スタッフを入れ替え、客席や楽屋を消毒する。客席は前後左右をあけて配置し、使用しない席は赤い帯で封じて1808席を823席に減らした。開幕直前に俳優・スタッフ約200人がPCR検査を受け、全員陰性だった。(藤谷浩二)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル