関東地方や西日本で相次いで起きた強盗などの事件について、警察庁の露木康浩長官は26日の定例の記者会見で、「必要な防犯情報を発信するなどして、国民のみなさんの不安感の払拭(ふっしょく)に努めたい」と述べた。
また、事件の首謀者を解明、摘発することが重要との考えを示した。警察庁は、情報共有と連携を図るため、一連の事件を捜査している警視庁や府県警の捜査幹部を集めた捜査会議を27日に開く。
同じグループの関与が疑われる事件は、昨年から今年にかけ、東京都と茨城、千葉、埼玉、神奈川各県の関東一円や広島、山口両県などで起きている。今月19日には、東京都狛江市の住宅で大塩衣与(きぬよ)さん(90)が殺される強盗殺人事件が発生。捜査関係者によると、関連が指摘される強盗事件は十数件あるといい、住人の在宅中や店の営業中に複数の犯人が訪れ、被害者を結束バンドなどで縛るといった手口が共通しているという。
また、店舗などに侵入し貴金属などを盗む窃盗事件も多数起きており、強盗事件と関連している可能性がある。
露木長官は会見で、狛江市の事件について「被害者のかたが亡くなる重大な被害に至り、警視庁が鋭意捜査を進めている」と言及。「一連の事件でこれまで多数の実行犯を検挙しているが、まだ検挙に至っていない実行犯もいる」とした上で、首謀者の逮捕が重要との考えを示した。
狛江市の強盗殺人など複数の事件については、「ルフィ」と名乗る人物がフィリピンから携帯電話で日本国内の実行役などに指示していた疑いが浮上している。(編集委員・吉田伸八)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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