紙の本の売れ行きが低迷するなかで、出版業界の先陣をきるようにして多メディア路線への改革を進めてきたKADOKAWA。その先頭に立って社を引っぱってきたのが、現在は取締役会長を務める角川歴彦容疑者だった。
父は角川書店の創業者で俳人としても名高い故・角川源義氏。歴彦容疑者は1966年に角川書店に入社し、92年に副社長に就任したものの、当時社長だった兄の角川春樹氏と経営判断をめぐって対立。わずか2カ月半で退任の憂き目をみた。
だが、その春樹氏は翌年、コカインの密輸事件で逮捕され、辞任。社に復帰した歴彦容疑者が代わって社長に就任し、会社再建に向けて次々に新たな手を打った。
経営の民主化を掲げ、創業家…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル