東京電力福島第一原発で事故当時、原子炉格納容器の圧力を下げるため、放射性物質を含む水蒸気を外に放出する「ベント」で使われ、汚染した配管の撤去作業が難航している。
装置のトラブルが相次ぎ、原子力規制委員会からも苦言が出る事態になっている。
撤去するのは、1、2号機の各原子炉建屋と、共用の排気筒を結ぶ外径30センチ余りの配管。事故当時、放射性物質を含む水蒸気がこの配管を通った。直後には、排気筒の根元の配管近くで毎時10シーベルト以上の非常に高い放射線量を観測した。
1号機の使用済み燃料プールからの燃料取り出しに向け、放射性物質の拡散を防ぐカバーを建屋にかぶせる工事で配管が邪魔になるため、切断して撤去するという。
東電は昨年3月、クレーンでつり上げた切断装置で計約135メートルの配管と関連部品を26分割して切断・撤去する方針で作業を始めた。
1カ月程度で終わる予定だっ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル