あおり運転の末に男性を殴ったとされる事件が話題となった。たとえルールを守って運転しても、いつ自分が被害者になるかはわからない。あおり運転を社会からなくすには、どうすればいいのか。
医師の梅谷薫さん、九州大学教授の志堂寺和則さん、ジャーナリストの佐々木俊尚さんの3人に聞きました。
梅谷薫さん(医師)
車を運転している時、歩いている時とは違う精神状態になることはありませんか。例えば、信号のない交差点で歩行者が渡り終わるのを待つ間、思わず「早く行ってよ」といらついてしまう。自分が歩行者の立場なら、車に急に発進されると「危ないなあ」と怖く感じるのに、です。
運転席では普段よりもパワーと速さを手にし、車体にも守られています。自分を「優位」にあると感じやすいのです。まるでパワードスーツを着たヒーローのような万能感、と言えるでしょうか。
そうした精神状態では、自分の進路に他人の車が入ってきたりすると「自由が阻害された」と感じ、前の車をあおるといった行動に出やすくなります。相手が自分より小さな車だと、なおさらです。
人間の脳には、理性に関係する…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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