鈴木洋和
65歳以上の高齢ドライバーのみなさん、運転免許の「お試し自主返納」はいかが――。滋賀県警は5月8日から、そんなプログラムの参加者を募る。運転しない生活を1カ月ほど体験してもらい、返納のきっかけをつくろうという取り組みだ。公共交通機関の割り引きなどの特典もある。
県警交通企画課によると、県内の高齢ドライバーの人身事故件数は、2018年からの5年間で、760件、733件、597件、592件、617件と推移している。高齢ドライバーによる事故が全体に占める割合は、18年の18・0%から22年は21・6%に増えた。5年間の高齢ドライバーによる事故の死者は計41人となっている。
その一方、高齢者の自主返納は、19年の6345人から22年は4746人に減った。
「お試し自主返納」の募集は、先着200人。参加すると、京阪電車の運賃割り引きや、県内のショッピングセンターなどに入る肉屋「肉のげんさん」で一部商品の増量サービスを受けられるなどの特典がある。
また、彦根、豊郷、甲良、多賀、愛荘の各市町に住む人なら、予約型乗り合いタクシーの回数券(4500円)かバスの回数券(3千円)を無料でもらえる。
同課は「免許証がない生活を体験してもらい、『意外に大丈夫だ』と感じてくれたら、返納のきっかけになるのではないか」と期待している。
問い合わせは県警高齢者交通安全推進室(077・522・1231、平日午前8時半~午後5時)。(鈴木洋和)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment