過疎でもにぎわう集落の不思議 日本の原風景、地球の裏側も魅了した

おでかけ関西 ちょっとウラ話

 JR姫路駅兵庫県姫路市)から、世界遺産姫路城を通り過ぎ、北へ車で約1時間。片側1車線の山道を上ると、途中から左側に山、右側に湖だけの光景になった。民家もない道を3キロほど進むと、小さな集落が現れる。周囲には滝や天然記念物の大木、風穴などがある山奥だ。

 人口は9戸の13人。大半が80代以上の限界集落。そこに、県内外から多くの観光客が訪れる。

深い山々に囲まれた兵庫県姫路市安富町の関地区

 4月上旬、姫路市内から夫婦で訪れた肥塚弘和さん(83)は、里山の風景を写真に収めていた。5年ほど前から通っているという。「ここに来ると、昔を思い出して心が落ち着きます」

 約600メートルの道沿いに、畑で農作業をしている人、バス停に座っている人、納屋の戸を開けようとしている人、ベンチで寝そべる人、虫捕りをしている子どもたちがいた。平屋建ての学校では、ちょうど授業参観をしており、多くの児童や保護者の姿が。民家の縁側には人が集まり、井戸端会議の最中だ。

外国からも注目された姫路の山奥に広がる日本の原風景。背景には、ある男性の古里への強い思いがありました。

 でも、何かがおかしい…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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