「少佐」
声優・田中敦子さん(59)は、アニメファンからそう呼ばれている。
本人の穏やかなたたずまいとは正反対だが、代表作「攻殻機動隊」で演じている主人公・草薙素子少佐がその由来だ。
同作は1995年にアニメ映画が公開されて以来、ハリウッドで実写化されるなど世界的な知名度も高く、今も新作アニメシリーズが発表されている。
でも、最初に抜擢(ばってき)された時は戸惑った。田中さんにとって、素子はそれまでに見たことのないヒロインだと感じたからだ。
田中さんは群馬県前橋市出身。子どものころから映画好きの母に連れられ、市中心部の映画館「オリオン座」に通った。東京宝塚劇場や兵庫県の宝塚大劇場にも家族と行った。
「演じること」にあこがれ、前橋市立南橘中では演劇部、前橋女子高ではダンス部に所属した。
東京の民間企業に就職したが…
民間企業で働いていた田中さんが声優に転じ、素子とどう向き合ってきたのかを描きます。
横浜で大学を卒業し、東京で…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル