大阪府池田市の大阪教育大付属池田小学校で2001年、児童8人が殺害された事件は8日、発生から19年を迎えた。学校では事件が起きた午前10時10分過ぎから「祈りと誓いの集い」があり、亡くなった8人の名を刻んだ塔の鐘が鳴らされた。
例年は全校児童約600人が集いに出席しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で学校が全面再開していないため、学校を休校して児童の参加は各学年から1人ずつに絞った。児童代表のあいさつもなかった。事件をきっかけに09年度から始まった身の回りの危険から命を守ることを学ぶ「安全科」の授業も、今年度はまだできていない。
真田巧(たくみ)校長はあいさつで「この場にいる大人は、決して事件を風化させることなく、目の前にある『祈りと誓いの塔』が建てられた深い思いを受け継いでいけるよう努力を続けていきます」と訴えた。
付属池田小での事件は01年6月8日に発生。包丁を持って校内に侵入した宅間守元死刑囚(04年に死刑執行)が教室にいた児童らを襲い、2年生の女児7人と1年生の男児1人が亡くなり、児童と教諭計15人が重軽傷を負った。(森嶋俊晴)
コロナ禍に娘の遺品を整理
塚本有紀さん(53)=兵庫県宝塚市=は19年前、長女の花菜(かな)さん(当時7)を失った。新型コロナウイルスの影響で自宅で過ごす時間が増え、向き合うことを避けていた遺品を改めて手に取った。写真やおもちゃは色あせ、今の流行とも違う。「取り残されているみたいでかわいそう」。少しずつ処分し始めた。
「このお洋服、こんなにちっさかったかな」「たしかこれは高かったな」
花菜さんの遺品を収めた2階の…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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