授乳中にじっと見てくる男性がいた。知らない男性が毛布の中に入ってきた――。東日本大震災の時に避難所で女性たちが見舞われたと報告された体験だ。能登半島地震で多くの女性が避難所生活をする中、新たな性被害を防ぐために活動する人たちがいる。(西晃奈)
1万4千棟以上の住家に被害が出た石川県七尾市。同市でクリニックを開く内科医の根上昌子さん(57)は診療時間が終わると、被災者に不足しがちな栄養素のサプリメントが入った段ボールを積み込み、車を走らせる。
1月7日から休日も含めほぼ毎日、市内の避難所をボランティアとして回診している。
避難所に物資を渡す際には、「避難所で生活なさる女性の皆様が健康に過ごすために工夫できること」と題した紙を配る。責任者には「こういう看板をつくってね」と促す。
文末には太字でこうつづっている。
「トイレや電気のない暗い場所には決して一人で行かず、複数で行きましょう」「夜の一人歩きも危険です。必ず複数で行動しましょう」
1日の発災後、東日本大震災で支援に携わった助産師らから「性被害が起こりやすい状態だ」と聞いて危機感を持った。ボランティアと称して外部の人が居住空間に入りやすかったり、被災者にストレスがたまったりすることで危険性が高まるという。
「医療人としてやらねば」
同市で女性の心身を総合的に…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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