避難所を駆けた医師 柄本佑さんが演じて考えた「ケア」

 「心のケア」とは何なのか。その答えを探し続け、志半ばで倒れた若き先駆者がいた。阪神大震災で自ら被災しながらも、神戸大学病院の精神科医として避難所などの救援活動を続けた安克昌(あんかつまさ)さん。2000年暮れ、肝細胞がんで39歳の生涯を閉じた。NHKが安さんをモデルにしたドラマを制作した。主人公を演じる柄本佑(たすく)さんに話を聞いた。

 「心の傷は『癒やす』んじゃない。『癒える』んだ」「それを手伝う、寄り添って見守ることが医者の仕事なんだよな」。安さんの親友だった田中究(きわむ)先生(兵庫県立ひょうごこころの医療センター院長)から聞いた、安さんの晩年の言葉です。安さんは死の1カ月半前まで医師として診察をしていました。

 えもと・たすく 1986年生まれ。2003年、映画「美しい夏キリシマ」の主演でデビュー。18年には「きみの鳥はうたえる」など3作品でキネマ旬報ベスト・テン主演男優賞を受賞。大河ドラマ「風林火山」「いだてん」などにも出演。安さんをモデルにしたドラマ「心の傷を癒すということ」(土曜午後9時、全4回)が18日からNHK総合で始まる。父は俳優の柄本明さん、妻は俳優の安藤サクラさん。

 震災直後、ドラマの主人公は避…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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