避難=避難所に限らず コロナ流行下での災害への備え方

 熊本や鹿児島で集中豪雨による大きな被害が出た。時に局地的な大雨をもたらす梅雨、そしてこれから台風シーズンにも入っていくが、新型コロナウイルスの流行が続く間は、災害で避難するときの考え方も少し変える必要がありそうだ。具体的にどう備え、避難の判断をすればよいか、専門家に聞いた。

拡大する昨年10月の台風19号で設けられた千葉県南房総市の避難所

コロナ流行中は「自宅が危険かどうか」

 「コロナへの感染を恐れるあまり、危険な自宅から避難しないことはあってはなりません。ただ『避難=避難所へ行くこと』ではないことを知ってほしい」。東京大学総合防災情報研究センターの片田敏孝・特任教授(災害社会工学)はこう話す。

 水害の場合、場所ごとの危険性はある程度事前にわかる。今回は短時間で被害が起きたが、台風など雨量が増える時間帯が予測できる場合は、避難のための時間的猶予があることも多い。

 これまでは、自宅が危険かどうかにかかわらず「何となく心配だから」と避難所に行く人もいたが、新型コロナによって人が集まる所では感染のリスクを考えなければならなくなった。コロナの流行中は「自宅が危険かどうか」で判断すべきだと片田さんは言う。

 片田さんが会長を務める日本災…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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