避難開始、鳴った電話「戻って」 能登で働く外国人を支える女性

 能登半島地震で被災した、カニかま製造販売で知られる水産加工会社スギヨ(石川県七尾市)。工場で働く外国人技能実習生たちも、初めて経験する大きな地震、避難所生活、そして将来への不安に直面した。ただ、会社を離れる人はほぼいない。そこには、ベトナム出身の、ある社員の存在があった。

 実習生のグエン・ティ・トゥイさん(23)は1月1日夕方、スギヨの寮にいて大きな揺れに見舞われた。来日してまだ3カ月だった。

 茶わんなどの食器は棚から落ち、タンスも倒れた。「ベトナムでこんな地震は経験したことがない。本当に怖かった」

 まず近くのコンビニの駐車場に避難した。そこで一緒になった近所の日本人と、最寄りの公民館へ移動を始めた。ちょうどその時、電話が鳴った。

 「バラバラになるのはよくな…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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