上田真仁
【福島】会津若松署は17日、なりすまし被害を未然に防いだとして、JA会津よつば湊支店(会津若松市)の窓口係、室野井佑介さん(23)に感謝状を贈った。ATMで「還付金」を振り込もうとしていた60代女性に声を掛けて説得し、被害を防いだ。その一連の経緯は次の通りだったという。
9日昼過ぎ、店外のATMに女性が訪れ、携帯電話で話しながら現金を振り込もうとしていた。「還付金を払い戻す」「振り込みを押せばいいんですね」。携帯のスピーカー越しの男の声と、答える女性の声が店内にいた室野井さんの耳に届いた。「還付金なのになぜ振り込むのか」。不審に思い、女性に声を掛けた。
女性は、介護保険の払い戻しがあると市役所から電話があり、手続きにきたと言った。その間も、矢継ぎ早にATM操作を促す男の声が聞こえる。女性が「市役所の電話だ」と言い張るため、室野井さんは市役所の担当課に電話して確認をとり、電話は詐欺だと女性に告げた。女性は「あー詐欺なんですね」とようやく納得したという。警察へ届けるよう伝え、その日のうちに女性から感謝の電話が入った。
室野井さんは感謝状を受けた17日、「地元で被害が広がらなくてよかった」と喜んでいた。(上田真仁)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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